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2008年09月30日(火) 平成20年9月定例会 質問

私は、新風・民主クラブの黒崎章でございます。本日は会派を代表いたしまして、県民の目線に立ち、県民の皆さんとともに議会活動を展開していくとの思いで質問をさせていただきます。

 昨今、原油・原材料の高騰を初め、サブプライムローン問題による経済的な不安感、健康被害や偽装問題から成る食に関する不信感、また、地球温暖化への不安感など、国民生活を取り巻く環境は不安、不信という空気が漂っております。
 そこで今回、私から多くの県民の皆さんが抱く不安や不信の解消という視点を中心に、理事者の皆さんに質問をしていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 それでは、早速質問に入ってまいります。
 最初に、食の安全・安心対策についてであります。
 昨今、北海道の食肉加工業者の牛肉ミンチ品質表示偽装問題を初め、中国製冷凍ギョウザ中毒事件、そして、先週末には中国の牛乳を使用した食品に有害物質メラミンが検出されるなど、国民の食の安全・安心を崩壊させるとも言える事件が続発しております。
 また、本県においても鳴門わかめの不適正表示や徳島の業者によるウナギの産地偽装表示、そして、最近ではタケノコの偽装表示、学校給食での事故米穀加工食品の使用まで判明し、本県の県産品のブランド価値や本県の食品業界、流通業界の信頼を大きく損なわせる事件も相次いで発生しております。
 このことから、私ども新風・民主クラブは、食に対する不安、不信がきわみに達している県民の声を伝えていきたいという思いから、この七月十日には、「徳島県民の食の安全・安心実現について」と題して書面により飯泉知事あてに要望をいたしました。特に、我が会派としては、食に対する不安、不信を払拭し、実効性と信頼性を確保するため、徳島県食の安全・安心推進条例を改正し、消費者保護の立場に立った情報開示と勧告、公表実施基準の整備、そして、罰則規定の創設など、より実効性の高い内容とすることを要望いたしております。
 また、あわせて監視や指導、検査体制の充実により、県行政の迅速な対応と県民の信頼性の確保を図ることなども強く訴えております。
 この要望に対しては、七月末に知事さんから文書で、国の消費者庁、消費者行政に関する行動計画、地方分権等の動向を注視しながら、消費者関連法の改正等を受け、県消費者基本条例の改正の検討をするとともに、県食の安全・安心推進条例についてもあわせて改正を検討するとの回答をいただいております。
 しかし、これらの要望や知事さんからの回答後も、学校給食での事故米穀加工食品の使用やタケノコの偽装表示事件が起きるなど、県民の食の安心・安全を取り巻く環境は悪化している状況にあります。今後もこのような事件はまだまだ続くことも予想され、少しでも早く防止策を講じる必要があります。

 そこで、改めてこの本会議において質問をさせていただきます。食の安全・安心推進条例について、罰則規定を設けた内容に条例改正を行うなど、早急に食に対する県民の不安、不信を解消する取り組みが必要と考えますが、御所見をお願いいたします。
 次に、農林水産業の振興として幾つか質問をいたします。
 一点目は、耕作放棄地の解消に関してであります。私の住んでおります鳴門市は、なると金時、レンコンなど一大ブランドを初め、ラッキョウ、ナシ、高品質で収益性の高い作物の栽培を行っており、本県を代表する農業地帯であります。
 また、鳴門公園やドイツ館など多数の観光地を抱えると同時に、地元発祥の製薬メーカー関連の工場のほか、世界に冠たるLEDメーカーが立地するなど、農業、観光、工業面において発展してきた地域でもあります。
 しかし、このような鳴門市においても、農業の担い手について見れば、主に農業所得で生計を立てております販売農家が、十年前に比べて二割減少しており、高齢化も急速に進んでおります。また、耕作放棄地は十年前に比べ二五%近く増加している状況にあります。
 私は、耕作放棄地がふえてきている原因についていろいろ考えをめぐらすわけでありますが、高齢化のほか、最近の農産物価格の低迷や資材費高騰による営農意欲の減退、あるいは中山間地域では傾斜地が多く土地条件が悪いなど、さまざまな原因が絡んでいるのだろうと推測をしております。
 現在、本県農業は、野菜など園芸品目のブランド化を初め、平地、中山間など地域の実情に応じた多様な農業が展開されているにもかかわらず、耕作されずに放置された農地を見るにつけ、農業生産力や地域の集落の行く末に懸念を抱かざるを得ません。
 もちろんこのような現状は私の地元だけではなく、全国いずこも同じであると考えておりますが、全国の耕作放棄地の状況を統計数値で見ますと、やはり拡大傾向にあり、二〇〇五年の農林業センサスでは三十八万六千ヘクタールで、埼玉県の面積に匹敵する農地が耕作放棄されております。
 一方で、中国、インドなどアジアの人口増加と経済発展や世界各地で干ばつなどの異常気象に伴い、農産物の生産条件の悪化などが頻発しており、世界的な食料危機が叫ばれております。将来にも慢性的に食料自給の逼迫が予想されております。
 農地は昔から守り続けられてきた県民の財産であり、農業生産にとって最も重要な基礎的資源であり、県農業の将来を考えますと、その有効利用を図ることは喫緊の課題であると考えます。

 そこで、お伺いします。
 本県における耕作放棄地解消に向けた取り組みについて、今後どのように推進していかれるのか、御所見をお伺いします。
 二点目として、水田を最大限活用することによる自給率向上対策についてお伺いします。
 我々の食を取り巻く環境は、新興国の人口増加や急速に成長する中国、インドなどでの食生活の変化、バイオ燃料向けの需要の拡大など不安定さが増しております。これまで以上に自国の食料消費がどの程度自国の生産で賄えるかを示す食料自給率の向上が喫緊の課題となっております。我が国の食料自給率の動向を見ると、一九六五年に七五%だったものが、二〇〇六年度にはついに四〇%を割り込み三九%まで低下しております。二〇〇七年度には四〇%へ回復したものの、依然、先進国の中では最低水準で推移をしております。
 また、県内の食料自給率を見ても、本県の産地構成が野菜、果実、畜産物など付加価値の高い農林水産物を中心に生産していることを反映し、カロリーベースで四五%となっております。中四国では上位にあるものの、東北、北海道や九州の各県に比べると低いと言わざるを得ません。
 食料自給率の向上のためには、本県の温暖な気候や風土に合った水田の活用が不可欠でありますが、水稲の作付は生産調整や需給調整を進めているため、これ以上伸ばすことは期待できません。
 このような中、本県の農業生産額を見ますと、その約三割が畜産物が占めており、中四国でも有数の畜産県であります。本県で生産された牛乳や食肉は、県内のみならず京阪神地域にも多く出荷されております。
 しかし、現在、この畜産業におきましては、家畜の飼料となるトウモロコシがバイオエタノールの原料としての需要の増加から価格が急上昇して、家畜に与える配合飼料価格が高騰し、畜産経営は非常に厳しい状況にあります。

 そこで、質問をいたします。
 このため、畜産農家の経営の安定につながるように、トウモロコシの代替飼料として、本県に広がる水田を有効活用し、飼料用米、飼料稲を振興することで食料自給率の向上につなげてはどうかと考えますが、県の御所見をお伺いいたします。
 三点目として、地球温暖化から農林水産物を守るための取り組みとしてお尋ねをいたします。
 ここに注目すべき新聞記事があります。二〇〇七年十二月十八日付の徳島新聞の記事で、紀伊水道以南の県海域水温四十年で一度上昇というものです。県の水産研究所における過去四十年の調査結果から、海水温が一度から一・五度上がっていることが明らかになり、これは地球温暖化や黒潮の接岸などが原因であると書かれておりました。
 さらに詳しく申しますと、一九九〇年代以降、黒潮が徳島県沿岸に近づき、紀伊水道などの県南海域に温かい外海水が流れ込む範囲が広がったことで、南方系のコウイカ、イトヨリ、カワハギなどがふえ、アナゴやカレイなどの北方系の魚が減ったということであります。
 私も県内を回り、漁業者の皆さんを初め多くの農林水産業の生産者からシカの森林の食害がふえたとか、地球温暖化で魚がとれなくなったとか、タイを釣る生餌のイカナゴがいないとか、またワカメの沖出しの時期に大変苦労しているとか、また野菜が暖冬の影響で豊作となり価格破壊になっているなど、お話を聞きました。ことしも異常気象と呼ばれるような局地的な集中豪雨や竜巻、一方で長期間の少雨など、地球温暖化に起因しているのではないかと思うような事象が数々と起きております。
 農林水産業は気象の変化を一番先に受けます。県におきましても、とくしまブランドと言われる数多くの高品質が売りの農林水産物があります。しかしながら、温暖化がさらに進むと全く栽培適地でなくなり、安定した生産が上げられなくなり、他の部門への転換を余儀なくされることにもなります。生産者の不安解消のためにも、ブランド農林水産物の安定生産が重要であります。地球温暖化が叫ばれる中にあって、本県農林水産業の発展を目指していく上で、各種のデータからしっかりとした将来予測を立て、農林水産業に関する研究開発を怠りなく進めていく必要があると私は考えます。

 そこで、お伺いします。
 地球温暖化が叫ばれる中で、将来を見据え、農林水産業に関する研究開発をどのように進めていくのか御所見をお願いいたします。
 四点目は、野生鳥獣による農産物被害と対策の取り組み状況についてお伺いします。
 本県の野生鳥獣による農産物被害額は、およそ一億円に上っており、その中でも猿による被害が最も多くなっております。また、最近の地球温暖化に伴い、標高の高い地域でシカが急増していると言われております。
 私の地元であります鳴門市でも、北灘町ではここ数年、猿やイノシシの被害が急増しているため、わざわざ金網を張ったパイプハウスを建てて畑を守っている状況もあります。
 野生鳥獣の被害を受けている農作物は水稲や野菜、果樹など広範囲に及んでおり、収穫間際に被害を受けることから、精神的ダメージが大きく、特に中山間地域においては生活被害の様相を強くしている感があります。自給的に作付を行っている中山間地の農家では防護さくを設置する経済的な余裕もなく、耕作をあきらめているケースが少なくありません。このまま被害が進んでいきますと、中山間地域がますます荒廃していくことは明らかです。
 農作物被害がだんだん深刻になる中、昨年末に鳥獣被害防止特別措置法が成立し、同法をもとに国は新しく鳥獣被害対策を総合的に進める補助事業を始めたと聞いております。
 そこで、お尋ねをいたします。
 本県における鳥獣被害の特徴や傾向と鳥獣被害防止特別措置法施行後の県内の取り組み状況についてどのようになっているのでしょうか、御答弁をお願いいたします。
 次に、交通対策について、とりわけ路線バス事業について御質問をいたします。
 路線バスについては、バス事業として運行するものと廃止路線代替バスなど主に市町村が主体となり運行しているものの二種類があります。これらの路線バスについては、運行主体に違いはあるものの、共通して言えることは、モータリゼーションの進展や少子高齢化の影響により、その運行は国や県、市町村の支援なくしては存続し得ない状況となっていることであります。
 しかし、一方、この路線バスを利用している方々は高齢者や学生が多く、自家用車というみずからの移動手段を持てないがため、路線バスは最後のとりでになっているとも言える必要不可欠な交通手段であります。
 また一方、県や市町村の地方自治体を取り巻く状況は、財政的にますます厳しさが増しており、将来ともに現行の支援を継続していくことが困難になるのではないかと考えるところであります。加えて、昨今の原油高騰によりバスの燃料である軽油の価格も高騰しており、まさしく地域の最後の足とも言える路線バスは、存亡の危機に陥っているのではないかと考えるところであります。

 そこで、お伺いします。
 地方自治体の財政事情や原油高騰など厳しい運営環境の中で、路線バスの存続にどのように取り組んでいくのでしょうか。
 御答弁をいただきまして、質問を続けてまいりたいと思います。